イライラ撃退おつまみ
―イライラ撃退おつまみ―
40歳を超えた年齢は、世間ではまだまだ未熟者で実際に自分が成熟した人間だとはとうてい思えないのが事実です。
しかし、40歳を超えると健康に気をつけていても20代のように身体がいうことを聞いてくれることはなく、時間の流れも一段と速くなってきます。
時間の流れがスピーディになれば、あっという間に50代、60代を迎えてしまうので、時折老後のことを真剣に考える時間も増えてきました。
それは決してネガティブなことだけではなく、時間を大切に、より多くの幸せな時間を過ごしたいと願う純粋な欲求から考えることなのです。
どちらかと言えば、イライラしがちな性格のぼく。
限られた時間の人生。できることならイライラする時間をなくし、常にハッピーな気持ちで生活したいと思っています。感情をコントロールするように心がけ、年々その効果は現れてきています。
しかし、そう人生は甘くないものです。気をつければ気をつけるほど、ぼくを試すかのようにイライラする出来事が起こったりするのです。
車のドアを開けたら突風が吹き家の壁にぶつけてしまったり、洗濯物が風で吹き飛ばされていたり、出張先からの帰り新幹線で寝過ごしてしまったり、足の小指や肘を柱にぶつけたり……。
自分でもよくわかっています。それらは自分の不注意だからいくらでも改善できることだと。しかし、わかっていてもイライラしてしまうときがあるのです。
そしてイライラを引き起こす最大の敵となるのが……そう、妻です。
日頃は仲睦まじく共に生活しているぼくたち。
しかし、ときとして対立することもしばしば。
今日もちょっとしたことでごたごたがありました。
仕事の疲れもあって、昨日から妻の機嫌が悪く、ちくちく嫌みを言われていました。
そして、今日出掛け先から妻がLINEをしてきて、「最近洗い物してくれないよね。イライラするから自分の物くらい自分で洗ったら」という内容を長文で送ってきたのです。
家事の分担を明確に決めているわけではない我が家。お互いができることをそれぞれにやるスタイルでこれまでやってきました。
ぼくも洗濯や洗い物はするし、お風呂掃除とゴミ捨てに関してはほぼぼくがやっています。
家事に関して妻のやり方などに不満がありますが、そうしたことで喧嘩になるのも嫌なのでぼくが文句を言うことはありません。
それなのに妻は自分の機嫌次第で簡単に嫌みを言うのです。
そうなると昔はぼくも言葉で応戦し、その結果、大喧嘩になって数日間口をきかない日がよくありました。
それでは時間がもったいない。
ぼくは何かを言われても応戦することをやめました。
だから今日も反論せずに黙って洗い物をしました。
夫婦間の問題は端から見れば些細なことで、笑ってしまうようなことがほとんどです。
しかし、当人にとっては大きな問題なのです。
実際、ぼくは口に出さないことでイライラしてしまいます。
そこでお酒に逃げ、いつもより多くの飲酒をしてしまっては本末転倒。なので、今日は少しでもイライラを回避できるおつまみをチョイスしてみました。
とは言っても、イライラの疲労感で食事を作るのは面倒くさいので、ビールを開け、買い置きしてあった柿ピーの梅味 をおもむろに頬張りました。
これには訳があります。
脳が健康的に活動するためには糖(グルコース・ブドウ糖)が不可欠で、不足すると疲労感や集中力の低下、イライラの原因になることがあるそうです。
そんなとき、スムーズに糖を脳へ届けるためにはお米を焼いたせんべいなどのお菓子が効果的なのだそうです。お米が原料のせんべいの類はいち早く血糖値を上げ、脳の働きを活性化させてくれるのです。つまり、柿ピーの「柿」はイライラ抑制効果が期待できるのです。
そして一息ついてから、スーパーで買ってあった野菜ミックスの袋を開け、お酢と醤油とマヨネーズを混ぜ合わせた即席ドレッシングで野菜サラダを作り、ごま油をかけ塩昆布をちりばめた豆腐と、ゆで卵をつまみにビールを飲みました。
野菜にバランス良く含まれているカルシウムやビタミンも、不足すると情緒が不安定になりやすくイライラの原因になるようです。
また、野菜の消化には時間がかかるため、副交感神経を優位にさせてくれるので、リラックス効果が働いてストレスを抑制できるということです。
この日は別室で一人の晩酌になりましたが、お酒と糖質、ビタミンとカルシウムの作用でイライラの度合いが過ぎることはありませんでした。
居間に入ると、妻がすやすやと眠っていました。
水を飲もうとキッチンへ行くと、明日のお弁当の準備がしてありました。
明日、謝ろうと思いました。
いつもありがとう。
お休みなさい。
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